2019年12月13日、シンガポールのオーシャンファイナンシャルセンターで、
IoTとスマートシティをテーマにしたトークイベント
「IoT SMART CITIES IN 2020 IMPACT ON PEOPLE & ENVIRON-MENT」が開催された。
2020年以降、都市化進行の加速が予測され、都市圏へのさらなる人口流入が見込まれる。人口が急激に増加した都市において、IoTは私たちの生活のあらゆる面で重要な役割を果たすと言われている。
そんなIoTは果たして私たちの生活にどのように影響をもたらしてくれるのか。
また、IoTの進化とスマートシティの未来、私たちはどのように受け止めるべきか。
本イベントでは、これらの疑問をもとにIoTの未来ポテンシャルや必要性について分析し、現在抱えている課題やリスクについてもディスカッションをされた。
今回のイベント主催者でもあるVariantzのPhilip Seow氏によると、2040年には世界の都市部で暮らす人口の割合は65%に達すると予測されている。
また、増加人口の9割はアジアとアフリカに集中するとも言われている。
継続可能な生活環境を構築するのに、IoTを活用しスマートシティへの移行はもはや避けられない傾向となっている。しかし、その一方でIoT業界自体はまだ形成途中で標準ルールがなく、セキュリティ面におけるリスクや導入までのコスト負荷などの課題もまだまだたくさん存在することも事実。
FutureVerseのEthan Wang氏は、これらの課題を解決するのに、
枠組みにとらわれず多角な観点で問題を考える「Re-framing the problems」、
常にユーザー目線で物事を考える「Develop empathy」、
ユーザーが望む結果に焦点を当てる「Outcome driven」、
業界問わず様々なスキルを持つスペシャリストたちが協力し合う「Collaborate」、
そして、俯瞰的に物事を考える「Systems Thinking)」と
ユーザとの会話を大切にする「Design Thinking」がポイントだと述べた。
IoTの市場動向について、近年ASEAN諸国は積極に取り組みを進めているとPhilip Seow氏が語った。
例えば、シンガポールのプンゴルデジタル地区開発(Punggol Digital District)、
韓国釜山(プサン)と世宗(セジョン)でのスマートシティ建設、
中国上海でのIoTプラットフォームThingParkの導入など、
現在アジアのIoTとスマートシティ市場が非常に盛り上がっていることがうかがえる。
イベント会場で展示された各種IoTデバイス
IoTの進化につれ、IoTデバイスが急激に増えている。作っている企業が異なると、管理するアプリケーションも異なる。Variantz(今回のイベント主催元)は管理元がバラバラになっているデバイスをまとめ、一つのダッシュボードで管理するプラットフォームサービスを提供している。
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